2019年度夏期セミナー2019年8月17-18日 in 東京学芸大学

第32回 カール・オルフの音楽教育夏期セミナー 報告

お囃子を楽しもう! オルフ・シュールヴェルクと伝統音楽

Aコース:自分らしい音色を探してみよう!~新聞紙あそびから楽器へ~

本多峰和(愛知学泉短期大学)

 

 「新聞紙あそび」から音を探求し、楽器を弾くことにつなげました。

皆さんそれぞれの自分らしい音の世界を楽しみました。

Bコース:絵本から生まれる音楽劇の世界

芹澤美奈子(鶴見大学短期大学部)


 『スイミー』を題材に音と動きで音楽劇を創作しました。人との出会い、物との出会いを大切に、世界で一つの音楽劇をつくり上げました。

Cコース:おはやしの音楽づくり

半野田恵(立川市立第三小学校)

 

 小学校中学年の実践をベースに,おはやしの音階でよく使われる

「ミ,ソ,ラ,ド,レ」の5音を使って音楽づくりをおこないました。

Dコース:創造的で即興的な身体表現

直井玲子(青山学院女子短期大学)


 インプロ(即興演劇)のゲームや演劇的手法を体験しながら、音楽と共に楽しむ創造的で即興的な身体の「動き」のつくり方を考えました。

Eコース:初めての方のために

飯塚暁子(ミュージック・プレイ・セラピィ研究会)


 本セミナーに初めて参加される方を対象にオルフがなぜリズム・ことば・動きに着目したのか、オルフの基本的な考え方に体験を通して学びました。

Fコース:【研究発表】オルフのちから―幼児の非認知能力を育む―

水﨑誠(東京学芸大学)、香曽我部琢(宮城教育大学)

永岡和香子(浜松学院大学短期大学部)、本多峰和(愛知学泉短期大学)

鈴木範之(常磐短期大学)


 オルフの理念に基づいた表現プログラムが、幼児の非認知能力に与える影響について検討した実験結果を発表し、フロアーの皆さんと議論しました。

全体会:貫井囃子
講師:「目黒流 貫井囃子保存会」東京都小金井市無形文化財指定

 

 オルフ・シュールヴェルクでは、ことばと動きとが相互に関連した各国の伝統的な音楽から出発する教育が提唱されています。今回の全体会では、その延長線上に位置づけられる日本の各地に伝承されている「お囃子」を取り上げ、音楽とことばや動きとの関連を体験し、改めてその教育における意義を考えました。

パネル・ディスカッション:オルフ・シュールヴェルクと伝統音楽
【パネラー】
シュールヴェルクの理念から 井口太(東京学芸大学名誉教授)
 幼児教育の視点から 細田淳子(東京家政大学)
  学校教育の視点から 石上則子(前東京学芸大学)
【司会】
水﨑誠(東京学芸大学)

 学習指導要領等の改訂により、教育実践において伝統音楽が一層重視されています。シュールヴェルグの理念を踏まえ、幼児教育と学校教育における伝統音楽の在り方について考えました。

ミニ・コンサート:

『オルフ・シュールヴェルク 子どものための音楽』からの展開

【企画】中地雅之(東京学芸大学)
  【演奏】東京学芸大学音楽教材研究ゼミ

 

 オルフ・シュールヴェルクに関連して、世界各地で様々な楽譜が出版されています。今回のコンサートでは、日本であまり知られない作品を演奏して紹介すると共に、『オルフ・シュールヴェルク 子どものための音楽』から活動を発展させるアイディアを示しました。

グループ・ディスカッション:
「オルフの音楽教育につながる私の試み,紹介します!」

【司会】川口潤子(白百合女子大学)、有村さやか(小田原短期大学)


 ディスカッションテーマについてのアンケートの回答をもとに、グループに分かれて意見交換をおこないました。